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2017年12月6日 水曜日

意外と知らない消費税のキホンのキ

ご訪問頂きありがとうございます!
早いものでもう師走ですね!
どの業種の方も仕事や忘年会などの行事でバタバタとお忙しいのではないでしょうか。
我々も年末調整・確定申告の準備をしながら、今年もまた『始まるな~』という思いです(笑)。
税理士業界の『あるある』だと思いますが、確定申告が終わってやっと1年が終わったという感覚があります(笑)

さて、余談はこれくらいにして、今日は消費税の基本的な仕組みについて簡単にご説明させて頂きます。
個人・法人を問わず事業をやられている方で、消費税を納めたことがない方納めているものの仕組みが良く分からずに納めているという方にはきっと知っておいて損のない内容ですので、ご一読頂けると幸いです。

・消費税って誰が納めるの?
ずばり、『2年前』の『課税売上高』が『1,000万円』以上の事業を行っている個人・法人が消費税を納めることになります。
よく「売上が1,000万円以上になったら消費税を納めなければならない」という話は聞くかと思いますが、2年前の金額で判定されますので注意が必要です。
今期の売上が1,000万円未満でも消費税を納めなければならないこともあるということです。
また、消費税の世界では、売上は『課税売上高』と『課税売上高以外の売上高』に区分されます。
あくまで『課税売上高』が1,000万円以上になったかどうかが基準になりますので、単純に売上が1,000万円以上になったかどうかで判断するわけではない点にもご注意下さい。
尚、資本金の額を1,000万円以上の金額で設立した法人や相続で課税売上高が1,000万円以上である事業を承継した場合など、例外的に2年前の課税売上高に関係なく納税義務が発生する場合がありますが、今回のブログでは説明を割愛させて頂きます。

・課税売上高って?
課税売上高というのはザックリ説明しますと、『消費税を請求できる売上』ということになります(例外として輸出売上は消費税を請求できないにも関わらず課税売上高として取扱うため注意が必要です)。
これまたザックリな言い方ですが、だいたいの取引は消費税を請求できます。
逆に消費税を請求できない取引は下記の2つの取引がございます。
①不課税取引
国外で取引をした場合やサービスやモノの譲渡がないにもかかわらず金銭を受け取った場合(助成金など)などについては不課税取引として消費税の世界では取引として認められないこととなります。詳細はこちら
②非課税取引
住宅の貸付け(アパートの貸付けなど)や土地の譲渡・貸付けなどいくつかの取引については、課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から、特別に非課税取引と規定されています。詳細はこちら

・結局、いくら納めることになるの?
細かい話は抜きにして説明させて頂きますが、消費税の納税額は預かった消費税から払った消費税を引いて求めるというのが大原則です。
例えば、商品を50万円で仕入れて100万円で売った場合、仕入時に4万円(50万円×8%)を払って、売上時に8万円(100万円×8%)を預かることになりますので、国に納付しなければならない消費税は4万円(8万円-4万円)ということになります。
この大原則を知っていると自分又は会社がおおよそどれくらいの消費税を納めなければならないかが見積もれるようになります。
但し、ここで注意しなければならないのは人件費(法定福利費も含みます)、減価償却費、租税公課などには消費税が課税されていないため、単純に利益(=売上-経費)に消費税率を乗じても計算が合わないこととなります。
そのためザックリと消費税のシミュレーションをしたい場合は(営業利益+人件費+減価償却費+租税公課)×消費税率で計算すれば、正確ではないにしてもそれほど検討はずれな金額にはならないと思います(例外はありますが・・・)。
たまに、赤字なのになんで消費税を納めなければならないの???というご質問を頂くのですが、その理由はこういう仕組みで計算されているからなんですね。
消費税の納税は資金繰りへの影響も大きいため、是非ともこの機会にお知りおき下さい。

・まとめ 
今回の内容は本当にキホンのキといった内容ですが、意外と知られていないために思いもしない高額な納税額にビックリしてしまうなんていうケースも考えられますので、このような記事を書かせて頂きました。
私たちも事前のアドバイスや情報提供を心掛けて、『思いもしない納税』とならないよう努めていく所存です。
また、消費税についてはまだまだ色々と気を付けなければならない点が沢山ありますので、別の機会でご説明ができたらと考えております。
ではでは、最後までお読み頂きありがとうございました。

投稿者 税理士法人茂木会計事務所 | 記事URL