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2018年8月21日 火曜日

経費で落とせる交際費

こんにちは。高橋です。
今月の7~9日と税理士試験があり、その勉強等の時間確保のためブログ更新が後回しになってしまいました^^;
試験結果は12月。力は出し切ったのであとは祈るだけですね(国税庁様なにとぞなにとぞお願いします・・・笑)。

さてさて、それにしても今年の夏は暑いですね。
これだけ暑いと経済界にも良くも悪くも影響が出ているようです。
良い影響を受けた代表はエアコンとビールでしょうか?
私もお酒好きなので今年は例年よりもビールをよく飲んでいる気がします(いや、例年通りかな??笑)
まぁ私がお酒大好きであることはどうでも良いのですが、今回は仕事中にもかかわらずビールがとっても飲みたい気分になったので(書いている本日は金曜日だから余計に・・・)、ビールから連想できる税務の内容ということで交際費について少し説明させて頂こうと思います!

たまにお客様から『これって交際費で落ちる?』というご質問を頂きます。ご参考にして頂けたらと思います。

〇交際費の意義
税務上の交際費というのは、租税特別措置法という法律の中に定義が規定されており、その規定を要約したものが次の文章となります。

“交際費とは、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、贈答等のために支出するものをいう。”

この意義から読み取れる大事なポイントは2点です。

1.相手・・・事業関係者であること
2.行為・・・接待、贈答等であること

そして、判例などから明らかになっている大事なポイントとして次の3点目。

3.目的・・・取引関係の円滑な進行を図る。取引先の歓心を買う、または親睦を密にするなどの目的で支出した費用であること。

以上の3要件全てを満たす支出が交際費ということになります。
逆に言うと、この3要件のうち1つでも満たさなければ交際費にはなりませんので、交際費以外の経費となります。
なお、法人については、『1年間の交際費のうち、飲食費だけを抜き出した金額の2分の1』の金額と『年間800万円』(この800万円基準は中小企業のみ認められています)のいずれか多い金額までしか税金計算上の経費となりませんので、使い過ぎには注意が必要です。
ちなみに個人事業主についてはこのような制限はない一方で、事業と無関係な私用のための経費ではないかと疑われる可能性が法人の場合よりも高いと言えます。

〇交際費に該当しないケース
下記の2つの場合に分けられます。
①税金計算上、全額が経費となる場合
②税金計算上、全額が経費とならない、もしくは一部が経費とならない場合

①税金計算上、全額が経費となる場合の具体例
・専ら従業員の慰安のために行われる運動会や旅行等のために通常要する費用
⇒福利厚生費に該当。
飲食費であって、参加者一人当たりの支出額が5,000円以下の費用
⇒特定の従業員のみで行われる社内飲食費は全額が交際費となる点に注意。
・カレンダー等の贈答費用、会議費、取材費等として通常要する費用
・不特定多数の者に対する広告宣伝・イメージアップを兼ねた贈答行為のための費用(キャンペーンなど)

②税金計算上、全額が経費とならない、もしくは一部が経費とならない場合の具体例
・高校の同窓会の参加費(たとえ事業に関する情報交換を行っていてもダメです)
⇒目的が事業だけとは断言できないため交際費とはなりません。個人事業主の場合はその全額が否認となります。法人の場合はその出席者に対する給与になると思われます。

※給与になると消費税・所得税・住民税も課税されてしまいますので、給与とされるとトリプルパンチ(役員給与とされた場合はそもそも経費としても認められないので法人税も課税⇒クアトロパンチ?)です。

・近所の花火大会の協賛金(但し、協賛企業として企業名がなんらかの形で公表される場合は宣伝広告費として経費になります!)
⇒花火大会の協賛金については、相手先が事業関係者とは言えないため交際費には該当せず、事業には関係ない経費=寄附金として取り扱われることとなります。但し、花火大会の主催者が取引先であれば交際費となります。

※寄附金については、ふるさと納税のような特定の寄附金を除き、個人事業主は全額が経費になりません。また、法人についても経費に算入できる金額が交際費よりも厳しく設定されているため、税務署に寄付金と認定されてしまうと金額によってはイタタタタ・・・ということになります。

〇まとめ
とにかく交際費になるかどうか怪しい支出については、一度3要件を考えた上で、経費になるかどうか判断して頂けたらと思います。
そもそも経費となる支出の大原則は『事業に必要な支出であること』です。
経費になると思って支払ったのに・・・ということが無いように是非ともして頂けたらなと思います!
また、交際費などの経費区分についてはケースバイケースですから、不安なことがあればすぐに茂木会計へご相談頂けたらと存じます^^

ではでは、最後までお読み頂きありがとうございました。

投稿者 税理士法人茂木会計事務所 | 記事URL