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2018年9月14日 金曜日
平成31年10月に実施される消費税の軽減税率とは
当事務所のホームページへのご訪問、ありがとうございます。
茂木会計事務所の園木です。税理士試験を終え、ようやく時間的に余裕が出てきて、久しぶりにブログに参加となりました。
改めて、よろしくお願いします。
今回は、来年の10月に消費税率が10%に引き上げられると同時に実施される『軽減税率』についてご説明します。
『軽減税率』とは特定の品目の消費税率を、他の品目に比べて低く定めることを言います。
軽減税率対象品目は、『「酒類」「外食」「ケータリング・出張料理等」を除く飲食料品』、『定期購読の契約をした週2回以上発行される新聞』となる予定です。
軽減税率が導入されると事業者の事務は煩雑になります。特に主に食料品を取り扱う事業者には、かなりの影響がありそうです。
食料品の仕入れ、売上げに着目して事業者を下記のように分類して説明します。
① 軽減税率にはほとんど関係のない事業者
② 軽減税率が主に仕入れに関係してくる事業者
③ 軽減税率が仕入れ、売上げ共に関係してくる事業者
① 軽減税率にはほとんど関係のない事業者
飲食料品を仕入れて販売する事業者でなければ、軽減税率との関係性は薄いといえます。ただ、残業する従業員のために夜食等の食料品を購入した場合は、軽減税率(出前・ケータリングは標準税率)が適用され、請求書・領収書等の保存と帳簿への区分経理が必要になります。
② 軽減税率が主に仕入れに関係してくる事業者
食料品などの材料を仕入れて、店内で調理して料理を提供する飲食業等の事業者については仕入れには軽減税率の8%、売上げには標準税率の10%が適用になります。
③ 軽減税率が仕入れ、売上げ共に関係してくる事業者
②に該当する事業者で、店内での飲食に留まらず、マクドナルドや吉野家のようにテイクアウトも可能であれば、そのテイクアウトの売上げには軽減税率の8%が適用されます。
③の事業者は請求書・領収書等の保存と帳簿への区分経理に加えて、レジの入替やシステムの変更も必要になってくるでしょう(場合によっては②の事業者も必要になりますね。)。
レジの入替えやシステムの変更については、その経費の一部を補助する「軽減税率対策補助金」の制度があります。税率変更による軽減税率の対応が可能なのかを検討し、必要であれば制度を利用することをオススメします。
さて、突然ですがここで1つ質問です。宴会で食べ残したお料理を折り詰めにして、お店から持ち帰った場合、そのお料理については軽減税率は適用されるのでしょうか??
結論から言うと、軽減税率は適用されずに標準税率の10%が適用になります。
根拠としては『料理の提供を行った時点』の状況での判断となり、顧客に料理を提供する際に店内での飲食を希望するなら標準税率の10%、持ち帰りを希望するなら軽減税率の8%を適用することとなります。
当初の意思表示が店内の飲食であれば、その後において持ち帰りの意思表示をしたとしても、当初の意思表示に従い10%の標準税率が適用されます。
顧客とのトラブルになるかもしれないので、飲食業を営む事業者の方は注意が必要です。
この他にも軽減税率の導入に伴い様々な疑問や問題が出てくるのではないかと予想されます。
関係するお客様には随時、情報提供をしていきたいと思います。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
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